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明教寺様改修工事が完成に近づいてきました。
大阪市淀川区下新庄五丁目の明教寺様改修工事が完成に近づいてきました。

明教寺は文明9年(1477年)開山とされる由緒ある寺院で、「親鸞石枕木像」が安置されています。
完成写真はまだですが、施工記録を振り返って、資料をまとめている最中です。

2011年の全体調査から数えると3年がかりの工程の中で、浮かび上がるのは当時の社会情勢の面影です。数次にわたる改修、再建に携わった工匠の想いを大切にくみとり、その思いをこの度の改修工事の技法の中に仕組んで、今日失われつつある伝統意識…『古いものを生かし、新しく開発(改善)』する事をコダワリとして取り組んでいます。古来から、このお寺に集い、関わったすべての人々の想いが、お寺の建築空間の随所に伝わり、その一人一人の思いが、ご先祖様に伝わり、皆様が幸せに繁栄するならば、本当に有難い限りです。このような思いと、長年の施工体験から、「大工だからこそわかる」事の全てを生かし、手造りの伝統工法を採用して施工しています。

門

内陣

装飾


「城地山 明教寺様改修工事の施工経緯とコンセプト」

この度、大阪府大阪市淀川区下新庄5-19-12に建在する明教寺本堂改修工事に際し、当社基本理念の一つである『ふるい<は>新しい』古いものを大切に生かしながら、新しく生まれ変わらせるというテーマの実践の場として、古建築の再生という仕事に取り組む機会を与えて頂きました。

全国各地には多数の古社寺をはじめ、民家など各種の伝統建築があり、我々は日頃からそれらに親しんで成長してきました。特に社寺は昔から善男善女の信仰の場であるため、人々になじみ深く、その建築に興味や畏敬の念をもっておられる方が多いと思います。しかし、最近はそのような建物が、耐震性や利便性の向上という名目で一つまた一つと減ったり、あるいは周辺に高層建築が建つことによって、隠れてしまったりしていることも事実です。

 現在の町並みは、今の大人が育った頃の日本の風景とは、全くと言っていいほど違っています。一棟一棟長い期間をかけて、現場で鋸や鉋を使って建てられた家々や社寺、伽藍などの心温まる懐かしい風景は、ほんのわずかになっていて、日常あまり接する事が出来ません。若者にとっては、建物は何の苦もなく、現場の厳重な囲いの中からポンと出現するもので、地上何十階という高層ビルを見ても、建設用機械があれば容易にできるものだと思って、全く驚きません。昔の人が何年もかけて、機械力のない時代に何から何まで手作りで、力を合わせて建て、何百年と時を経た建物を、数日で解体してしまう現代社会で、現存する建物を丁寧に保存してゆくことは、技術や文化の保存という事だけでなく、「まごころ」の保存というさらに大きな意味を持っていると思います。

この度、改修の施工に取り組むコンセプトとして、特にこだわりを持ったところは、このような機会に社寺建築の構造、意匠、各部の仕口を深く理解し、さらに木造の基本となる日本建築の伝統的技法の中に隠された、自然の摂理に則った先人の知恵を理解する事でした。それを、現代の技術応用して、いかに合理的に、耐震性・耐力性を上げて、心の安らぎが得られるかという事を基本条件としました。

純粋な文化財としての修復のような、予算や工期が取れなくても、お施主様と建築関係者の良心的かつ柔軟な取り組みで、伝統建築を現代に生かす事が出来るのではないでしょうか。その一つの試みとして明教寺改修工事が皆様のご参考になり、伝統建築を少しでも多く市民の手で現代に蘇えらせて、心のこもった建築に囲まれた、幸せな環境と社会を次世代へバトンタッチできるようになればと思います。

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author:seiki, category:建築の保存・再生, 11:21
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