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民家の保存
 民家の保存は、わが家から:日本建築にお住まいの方、あなたのお家は隠れた文化材ですよ。

 先日築80年は越していると思われる、お住まいの診断調査に伺いました。最近はこんな在来工法の普通の家が本当に珍しくなってしまいました。何気なく見ると木造で瓦屋根の建物は、皆同じように見えるかもしれませんが、ほぼ同じ様式で建てていても、建物ごとに庭との関わりや、全体のバランスが優れた家や、当時の感覚での豪華さ主体の家などの個性があるものです。建て替える事情は様々なのですが、永く保存される家は、ご家族の幸せが永く続いているおうちで、家自体のバランスも良いことが多いです。落ち着いた家の佇まいが、ゆったりしたご家族の幸せを生んでいるのだろうと思います。使い勝手が悪いから便利に建て替え、または改造をと思っても、その場だけのコスト感覚で捉えるのでなく、ふるさとになる住いを育むコストと考えて、家づくりを大事に考えてこられた結果、永く多少の不便をしのいでこられ、そして予算その他の諸条件が整った時に手を加えるという、大局的な捉え方をお持ちの家系だと思ます。

古民家


 明治時代に日本を訪れた外国人の旅行記に、身分の高い人も庶民も皆、規模の大小はあるが、同様な空間に住んでいる事に感心し、なんて民主的な国なんだろうと驚いたという記述があるそうで、こちらはその着眼点に驚きました。また、村で大きな普請があった時の端材を棟梁が蓄えておいて、予算のない家の補修に利用したり、屋根の葺き替えは村人総出の行事として行って来たというふうなことも聞きます。家は土地と同じように、代々伝えていくべきもので、地域全体の財産でもあるという考え方もあったのですね。
 福田康夫元首相の在任中に『200年住宅』が提唱され、その後『100年住宅』がキャッチフレーズのように使われるようになりましたが、我々大工の本心としては、お施主様がコツコツ蓄財され、大工をはじめ職人一同が苦心して作った住宅は、できるだけ末永く活用して頂きたいもので、そのための計画・品質の確保にさらに工夫を重ねたいと思います。今の目新しさで販売された、商品としての家が、材料的な耐久性だけアップして、100年後に町を埋めつくしたら、産業廃棄物の墓場のような日本になるかも・・と・心配しすぎでしょうか??

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author:seiki, category:建築の保存・再生, 17:26
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